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2008年05月 アーカイブ

2008年05月10日

モーツァルト

モーツァルト
モーツァルトはビール好きだった。ウィーンの富裕な商人で、フリーメイスンの同志でもあった人に宛てた手紙では、たびたび借金を頼んだりしているが、「あなたのところでビールが無くなりかけていると知っていたら、あえて横取りしようとなんかしなかったでしょう。…またビールがお手に入りましたら、ほんのひと樽ばかり分けて下さいませんか-ご存じのように、大好きなものですから」(柴田治三郎編訳『モーツァルトの手紙』)とビールもねだっている。最後のプラハ旅行からウィーンに帰って二ヶ月後の寒い日、モーツァルトは行きつけの「金の蛇」というビアホールで、ふだんはビールを飲むのに、この日はワインを頼み、しかも手をつけない。なにかとモーツァルトの世話を焼いていた店の人が、心配そうに言った。「ひどくお加減がわるそうです、先生。プラーハへ行っていらしったそうですが、ボヘミアの空気が、先生にはよくなかったのでしょう。そんなご様子です。ワインをお飲みですが、それは結構です。多分ボヘミアでビールを沢山お飲みになって、胃をこわされたのでしょう。なに、大したことにはなりません、先生」この話から当時のボヘミア(チェコ西部)がビールで有名だったことがうかがえるが、それはともかく、モーツァルトはこの日から病の床につき、二週間後の十二月五日に三十五歳の生涯を閉じたのだった死因には毒殺説までふくめて百以上の説があるそうだ。少なくともビールの飲みすぎでなかったことを祈りたい。

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2008年05月14日

日本でのアルコール中毒の発生

日本でのアルコール中毒の発生
「家で毎日晩酌するという生活は、江戸時代では庶民のものではなかった。それでは、庶民は、まだアルコール中毒にはなれない」分かったとNさんはうなずいた。「これで、アルコール中毒が、比較的新しい病気だということがわかってきましたか」とぼくはいった。「考えてみりゃそうですよね。江戸時代、権力者たちは、農民には酒を飲ますまいとしていたんだ。そして農民は旅行の自由もなかったから、町に出て、酒屋で酒を飲むこともなかった。今になって思い出しましたが、日本の古代では酒造りは朝廷と、神社などの、つまり祭祀として必要とするものの専売だったんですね。庶民にはそこから下がって来るものだった。つまりお神酒だったんだ」「その時代には、もちろんアルコール中毒などというものはなかった。アルコール中毒が生まれるのは、急速に酒の商品化が進んでからですね。日本では、酒の専売制度がしかれた明治以降とみています」


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2008年05月17日

一休の「狂雲集」

一休の「狂雲集」
住庵十日、意忙々 脚下の紅糸線、甚だ長し。
他日君来って 如し我を問わば、魚行、酒肆(しゅし)、又淫坊。
(如意庵に住んで、十日だが心は落ちつかず、下半身の赤い糸が、待ち切れんという。今後、ボクを尋ねてくれるなら、魚屋か酒屋か、あるいは女郎屋とおもってくれ。)(中公クラシックス 一休宗純「狂雲集」 柳田聖山訳) 一休禅師の面目躍如の酒詩ですが、その一生をもっとよく知ってみたくなりはしませんか。


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2008年05月29日

美酒(うまざけ)の歌

美酒(うまざけ)の歌
万葉調を主唱した真淵に、万葉歌人にならってか、酒を賛美する歌がある。「美酒の歌」である。
美(うま)らに 喫(おやら)ふる哉(かね)や 一杯二杯(ひとつきふたつき) ゑらゑらに 掌底(たなそこ)拍(う)ち挙ぐるかねや 三杯四杯 言直(ことなお)し 心直しもよ 五杯六杯 天足(あまたら)し 国足らすもよ 七杯八杯
真淵の酒量はわからないが、こよなく酒を愛する気持ちを、古風で奇抜な表現で、のびのびと歌いあげている。庭には梅や桜も植えられているようだが、この歌は月見というよりは「花見の酒を思わす歌である。(「江戸諷詠散歩」 秋山忠彌)
にほどりの 葛飾早稲の 新しぼり 酌みつゝおれば 月かたぶきぬ といううたもあるそうです。

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2008年05月31日

酒を煮る

酒を煮る
奈良の興福寺に多門院があります。ここの記録文書である多門院日記(1478-1617)の永禄12年(1569)のところに「酒 ニサセ」と、火入れを行っている記述があります。一方、西洋でワインの火落ち対策として、パスツリゼーションといわれる、低温殺菌法をパスツールが発見したのが、1865年のこと。これを知った明治初期の英国人お雇い学者はびっくりしたそうです。だた、日本では、なぜ火入れが良いのかという理屈は分かっていませんでした。

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